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みなとミュージローブログ

2013年08月13日

北前船復元船「みちのく丸」乗船記


 前回ご紹介した「みちのく丸」の東京港入港の続編です。写真でお伝えします。


 8月5日午前9時18分。10号その1多目的ふ頭の前面海域に「みちのく丸」は姿を現しました。舳先に立つのが、表(航海長)です。




 9時22分接岸。もやい綱をピアにかけ、人力で船を岸壁にたぐり寄せます。写真は船頭(船長・左)と知工(事務長・右)の力感あふれる係船作業の様子です。

 最近のプレジャーボートのようなエンジン操作で着岸できる船とは異なる和船の接岸・着岸シーンは見ているだけで思わず力が入ります。

 係留中のみちのく丸。和船独特の舵の様子がよくわかります。

ちなみに航海中は「表」が舳先に立ち、「船頭」は艫屋倉(後部のデッキ)に、その前の舵柄あたりに親仁(水夫長)が位置取りするのがルールだったようです。




コンパクトな式典のあと、関係者に船内が公開されました。

写真左は、復興大使の作文朗読の様子。右は、主要スタッフの勢揃い。


      

船内には当然ながら神棚もあります。確認しなかったのですが、神棚の下の段には仏壇を収められる空間があったはず。

この狭い空間に13人からの乗組員が枕を並べたというのも驚きですが、現在の船舶のように水密構造ではないので、安全面だけでなく居住性も低かっただろうと思います。


午後1時葛西沖に向けて出航。途中は英気を養うためお休み。寝返りを打ったら大けがしそうな場所でウトウト・・・



     


1時52分いよいよ展帆。

これが実に楽ではない。無数のロープを操り、体力勝負。まさに格闘技の世界。 

帆柱にウチマワシを取り付け、ロープをほどいていると、帆桁がきしみ、ボンという音とともに突然、片方の帆が開いた。

前後のタグボートが船を安定させているので安心だが、帆が頭上に降ってきて一瞬恐怖を覚える。




帆に引きずられないように、全身の重みをかけロープを操る。一瞬の判断の遅れが事故につながる。



     




 かくして見事展帆に成功。船はゆっくり帆走している(のは、嘘。あまりに風が強く危険なため、7部ほどまでしか帆をあげず、なお且つ後方のタグボートがブレーキをかけて速度の上がるのを防いでいる。結局2ノットほどのゆっくりした速度の帆走を楽しんだ。)。


2時14分。葛西沖帆走のシーン。

これで本日の航海は終わり、ではない。

帆を降ろすのがまた大変。

帆があちこちに絡まり、船上はてんやわんやの大騒ぎ。(作業をしている方にしてみれば普通の手順なのかもしれないが、見ている方からは、大騒ぎに見える)

感心したのは、1枚に見えた帆が4つのパートに分かれて収納されたこと。なんともよく工夫されている。

さあ、帰ろう。

かもめに見送られて再び多目的ふ頭に。



  


どうでしたか、「みちのく丸」乗船記。激暑の夏を吹き飛ばせてくれましたでしょうか。
 

写真は私(伊藤)のものと、船の科学館飯沼学芸部長の作品を使わせていただきました。


at 15時42分

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