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学芸員のつぶやき No.22 新潟市歴史博物館「みなとぴあ」
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  • 新潟市歴史博物館全景

    新潟市歴史博物館全景

  • 対岸の佐渡汽船ターミナル

    対岸の佐渡汽船ターミナル

  • ウォーターシャトル船着き場

    ウォーターシャトル船着き場

  • 出航するウォーターシャトル

    出航するウォーターシャトル

第22回「学芸員のつぶやき」は新潟市歴史博物館小林 隆幸さんです。




 新潟市歴史博物館。日本一長い信濃川の河口部に建っています。地元では愛称の“みなとぴあ”で呼ばれ、正式名称だけでは通じない場合もあります。


 愛称に“みなと”があるように、ここは新潟港の中。とはいえ、世界遺産「佐渡島の金山」に向かうフェリーや日本海を行き交うフェリーも博物館が建つ左岸ではなく右岸に発着するため、館側には港の雰囲気はあまりありません。それでも、当館の敷地脇に水上バスの船着き場があり、これを個人的に自慢に思っています。


 かつて新潟湊は信濃川左岸にあり、北前船時代には多くの廻船で賑わいました。そして当館の敷地には、幕末に新潟が開港五港の一つに選ばれ、開港後の関税業務を行った建物が重要文化財「旧新潟税関庁舎」として今も存在しています。その後背には、信濃川を軸に舟運が盛んであった越後平野がありました。すでにその時代は過ぎ、信濃川を行き交う船はほとんど姿を消していますが、当館脇から発着する水上バス・信濃川ウォーターシャトルは、私たちを乗せて信濃川を航行してくれます。


 昨年9月、舟運時代を想い、ウォーターシャトルを利用して新潟湊とつながっていたかつての川湊の町を訪ねるツアーを館と旅行社の連携で実施しました。当館脇の船着き場から乗船し、信濃川を上流に進みます。出発直後、信濃川下流に架かる重要文化財の萬代橋をくぐり、しばらくは新潟の街の風景を川から楽しむクルーズです。そこから街の景色が途切れ郊外へ抜けると風景が一変し、水面と緑に覆われた堤防、河川敷だけの視界となります。その堤防の先に本州では関東平野に次ぐ2番目の広さをもつ越後平野が広がっているのです。かつてこの平野には網の目のように河川が広がり、人々の暮らしにとって船は欠かすことのできないものでした。


 下船後に向かう川湊の町とは、いわゆる在郷町です。越後平野の在郷町は河川交通の要所に位置し、農村から得られる恵みを集積していました。それぞれに特色ある特産品があり、六斎市で賑わっていました。現地で活躍するガイドグループの人たちが、そうした歴史ばなしも交えて案内してくれました。

 こんな新潟の旅を多くの人にもしてもらえたらなぁ~、と思いながら私もツアーを楽しみました!



新潟市歴史博物館 副館長 小林隆幸

  • 萬代橋とその周辺
    萬代橋とその周辺
  • 郊外の信濃川の景観
    郊外の信濃川の景観
  • かつての川湊めぐり
    かつての川湊めぐり
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