

第18回「学芸員のつぶやき」は日本海事センター海事図書館の木村素子さんです。
日本海事センター海事図書館は、東京都千代田区麹町の海事センタービル内にある海事専門の図書館です。閲覧室は小さいですがビル内に書庫があり、約33,000冊の図書、約770種の雑誌を所蔵しています。
海運や海上輸送、つまり船で貨物や人を運ぶことや運ぶための船、船に貨物を積み込む港についての資料をメインに所蔵している図書館です。技術的な内容は少なく、経済や法、歴史の資料が中心となっています。蔵書のうち2割程度が閲覧室にあり、自由に手に取って読むことができます。書庫の資料もリクエストに応じてスタッフがお出ししています。大半の資料が貸出可能で、著作権の範囲内での複写も可能です。
当館でぜひ見ていただきたいのは、「ロイズレジスター」です。発行時点で存在する世界中の船が掲載されている船の名簿です。人名録の船版のようなもので、1隻ずつ、船名、船種、船主、建造年、造船所、大きさなどが記載されています。1764年から刊行が始まったと言われており、海事図書館ではリプリント版で1764年~1833年、オリジナル版で1876年~2023年を所蔵しています。
資料を揃えているだけでなく、資料の内容に関するお問い合わせにも対応しています。ある海運人に関する資料はないか、過去から現在までの港湾統計を見たい、などなど、蔵書検索だけでは調べきれないこともスタッフがお調べします。メールや電話でのお問い合わせにもお答えしておりますので、ご利用ください。
また、当館では昨年から蔵書のテーマ展示を行っています。これまで、「タイタニック沈没から111年」「船を導く灯台」「写真で見るみなと」「太平洋戦争と商船」などを開催しました。10月7日からは、船員以外の著者による乗船記を集めた「船に乗ってきました」を開催予定です。
どなたでもご利用いただけますので、ぜひ一度ご来館ください。お待ちしております。
日本海事センター海事図書館 主任司書 木村素子

