

第13回「学芸員のつぶやき」は西宮市貝類館 学芸員 高田 良二さんです。
西宮市貝類館は平成11年1999年5月に開館した貝類を専門とする博物館です。
開館のきっかけは日本の貝類学の礎を築いた、黒田徳米(くろだ・とくべい)博士の貝類標本が西宮市に寄贈されたことに因るもので、これらの資料を中心に、世界の貝の標本や生態を展示しています。
貝類館の建物は、日本有数の建築家である、安藤忠雄(あんどう・ただお)さんの設計です。外観の屋根はヨットの帆をイメージしたアーチ状の形をしています。館内は海を思わせるブルーと白で統一され、壁はコンクリートを基調とした、安藤忠雄さんならではの斬新な造りになっています。
貝類館に入ると正面には、高さ5メートル四方もある貝のモニュメントがエントランスを飾っています。モニュメントの下には世界で一番大きくなる二枚貝のオオシャコガイを始めアラフラオオニシやホラガイなど自由に触れてよい大型の貝をならべています。貝を直接耳に当てて音を聞いてみたり、さまざまな貝を自由に「見て・触れて・感じて」いただける施設です
1階フロアの展示室には、西宮の自然や西宮の海辺、世界の貝などテーマに沿って、約2,000種5,000点の標本を陳列し、大型パネルで解説をしています。
貝類館の見どころとして、エントランス中央の「カタツムリウム」などがお勧めです。
“でんでんむし”や“マイマイ”とも呼ばれるカタツムリは、実は貝の仲間で、なんとカタツムリは世界に約3万種類以上も棲息しています。遠い昔、海に棲んでいたバイやサザエなどの巻貝の祖先が陸上へと進出しカタツムリに進化しました。「カタツムリウム」では9種類のカタツムリを、1年を通して展示しています。
貝類館の中庭には、海洋冒険家として有名な、堀江謙一(ほりえ・けんいち)さんが使用したヨット「マーメイド4世号」の実物を展示しています。年に2回、プールの水を抜き、直接中庭に入って、ヨットを触ったりマーメイド号と記念撮影をすることができるイベントがあります。
皆様も貝類館に来て、多種多様な貝たちの知られざる世界を体感ください。
西宮市貝類館 学芸員 高田 良二

