第2回「学芸員のつぶやき」は横浜みなと博物館の島宗 美知子さんです。
昨年度実施したクラウドファンディングのご支援により、帆船日本丸の無線日誌を収納する中性紙箱を140箱あまり製作できることになりました。より良い状態で保存できるよう、収納する無線日誌のクリーニングを進めています。4月から9月まで月に2~3日、アルバイトさん1名と一緒に刷毛やミュージアムクリーナーを使ってほこりやゴミなどを落とす作業を行っています。写真をご覧ください。こんな感じで作業しています。1冊200ページほどの日誌を1枚1枚めくってクリーニングします。単調な作業ですが、思わぬ発見があって二人で盛り上がることもあります。
無線日誌のページ上部には、航路が記されています。1958年の日誌ではハワイのポートアレンから東京に向かうことが手書きで記載されています。
次の、1963年の日誌では「SANFRANCISCO」がスタンプになっています。
そして帆船日本丸が引退する直前の1984年の無線日誌の記載では、港の名称も、間の「~」もすべてスタンプになりました。
帆船日本丸の通信士のみなさんが、「便利になったねえ」などとお話されていたのかなあと二人で想像しながら作業を進めています。
」芸員のつぶやき