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学芸員のつぶやき NO.1 飯沼一雄
ミュージロー
2023/05/17
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今回から 「学芸員のつぶやき」というタイトルで各館の学芸員の方々のお話をお届けします。第一回は船の科学館の飯沼一雄さんのつぶやきです。


 博物館の仕事、特に学芸員の仕事には、資料調査、記録など写真を撮影しなければならない場面が多い。かつては、一眼レフのフィルムカメラを望遠レンズなどと共に大きなカメラバックに納めて持ち歩き、地方で「あんた、富山の薬売りかい?」と間違われたこともあった。

今は、スマホで手軽に動画も静止画も撮影できる時代になったが、それでも細部の文字の読取りなどは困難なことから、本格的なデジカメは手元から離せない。要は、仕事で止む無く使っているということではなく、カメラや写真撮影が好きで、特に船の写真撮影が一番の趣味になってしまっているのである。

 ところで、ここ3年のコロナ禍は、船の往来も止めてしまった。あの横浜の“ダイヤモンド・プリンセス”のショッキングな事件を契機に、海外のクルーズ客船は息の根を止められたかのように日本での運航を休止してしまった。

しかし、ようやく今年3月から海外のクルーズ客船が、日本での運航を再開した。東京に完成した「東京国際クルーズターミナル」も、完成直後からコロナ禍の洗礼を受け、3月2日午前8時着岸の“アマデア”(29,008総トン)が海外クルーズ客船の初来航となった。

 その後、3月14日“セブンシーズ・エクスプローラー” (55,254総トン)、3月17日“にっぽん丸”(22,472総トン、国内の客船は既に何度も来航している)、3月19日“アザマラ・クエスト”(30,277総トン)、3月22日“MSCポエジア”(92,627総トン)、3月26日“オイローパ”(42,830総トン)、3月30日“シルバーウィスパー”(28,258総トン)と3月だけでも初来航客船が続けて6隻も入港した。いずれも、8時着岸、入港の船影を捉えるには7時過ぎにはクルーズターミナルに到着していないといけない。

連日の早起きで、つい「こんなに続けてこなくても…」と嘆息が出た。それでも、見慣れぬ新しい彼女たちの姿をファインダーの中に捉えると、心が躍る。趣味を仕事に出来て羨ましいと良く人に言われる、しかし仕事に趣味を見出しているというのが正直なところだ。楽しくなければ、困難は乗り越えられない。

船の科学館 調査役(学芸員) 飯沼一雄




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