「今月の逸品ver.3」第21回目は、関門海峡ミュージアム の「海峡歴史回廊」です。
関門海峡の歴史は、陸続きだった本州と九州が引き分かれたという伝説にはじまります。
非常に狭く流れも速い航海の難所でありながら、古来より有数な交通の要衝である関門海峡は、その潮流で人々を翻弄し、地勢的に大きな役割を果たすとともに、時代の転換をうながす数々の重要な出来事の舞台となってきました。
「海峡歴史回廊」は日本やチェコなどの著名人形作家10名による、海峡を舞台とした歴史を再現しています。人形たちの華麗で個性豊かな風情に引き込まれ、海峡の歴史を辿る事ができます。
–壇ノ浦の合戦 – 幼い安徳天皇と二位の尼 海中に沈む建礼門院
抱きしめた幼い安徳帝を「波の下にこそ平和の都がございます」となぐさめ、壇ノ浦へ沈んでゆく二位の尼
人形デザイン・制作:ホリ・ヒロシ
–巌流島の決闘– 巌流島で対決する武蔵と小次郎
1612(慶長17)年、関門海峡に浮かぶ小島で小倉藩の剣術指南役巌流・佐々木小次郎と、吉岡一門との戦いで名をはせた宮本武蔵が対決し、武蔵が舟の櫂を削って作った木刀の一撃に小次郎は崩れ落ちました。
和紙彫塑制作:内海清美
–馬関戦争– 関門を揺るがせた黒船
幕末になると、黒く巨大な外国船が関門海峡に現れるようになりました。人々は欧米から来航するその船を黒船と呼び、帆を使わなくても蒸気機関で動く姿に大変驚きました。このレオパード号は、馬関戦争で海峡に集結した四カ国連合艦隊の一隻です。