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ミュージローブログ
今月の逸品vol.30南島原市口之津歴史民俗資料館の「旧長崎税関口之津支署庁舎」
ミュージロー
2014/04/09
長崎県
三角旗

「今月の逸品」第30回は南島原市口之津歴史民俗資料館の「旧長崎税関口之津支署庁舎」です。


口之津の歴史は「天然の良港」をキーワードに推移し、発展してきました。この古くからの港町には、大変な賑わいを見せた時代が3度もありました。
 第1の賑わいは、450年前、南蛮船(ポルトガル船)の来航に始まりました。南蛮船の来航とともにキリスト教が伝わり、この地を治めていたキリシタン大名の有馬氏が積極的にキリスト教の布教と南蛮貿易を進めたため、有馬の地には南蛮文化が花開き、華やかな時代が訪れました。
 第2の賑わいは、明治期、三井が口之津港を中継して、三池炭鉱の石炭を海外へ輸出した時代です。多くの三井社船や外国船が出入りし、通りには多くの商家が軒をつらねました。明治30年代には、口之津港の輸出高が一時長崎港を上回るほどでした。
 第3の賑わいは、質量ともに「日本一の船員の町」として栄えた時代です。明治42年の三池築港完成に伴って衰退した口之津に対し、三井は代償策として口之津の男性を積極的に船員として雇用しました。特に外洋航路の船員が増加し、昭和40年代には、船員世帯が口之津町全世帯の5割を超えることもあり、生活の基盤となりました。
「旧長崎税関口之津支署庁舎」は、この第2の賑わいを示す資料の1つであり、県有形文化財に指定されています。明治32年に新築移転した口之津町唯一の明治洋風建物で、現在は歴史民俗資料館として活用しています。


船員さんが長い航海の合間に作ったボトルシップです。このほかにも、船員さん達が集めた世界各国のお土産品がたくさん展示されています。

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「口之津歴史民俗資料館・海の資料館」では、古くから海とのかかわりが深い港町である口之津の3度の賑わいを示す資料を含め、貴重な資料を多数展示しています。



泡
灯台

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