「今月の逸品」第32回は東京海洋大学明治丸海事ミュージアムの「重要文化財明治丸と百周年記念資料館ならびに第1・第2観測台」です。
明治丸海事ミュージアムは国の重要文化財明治丸と百周年記念資料館ならびに第1・第2観測台で構成されています。
【明治丸】
明治7年灯台巡廻船として英国で建造された汽帆船です。明治9年、明治天皇は、奥羽・北海道地方巡幸の際に青森から函館経由横浜への海路に座乗されました。「海の日」(現在は7月第3月曜日)は、明治天皇の横浜ご帰着の日(7月20日)を記念して制定されました。また、我が国の小笠原諸島領有確定に活躍する等、近代日本史にその輝かしい足跡を残しています。明治29年には東京海洋大学の前身である商船学校の係留練習船となり、50余年にわたり教育訓練の場として活用されました。
昭和53年、現存する唯一の鉄船で我が国造船技術史上の貴重な遺産として国の重要文化財として指定されました。現在は保存修理工事を行っていますが、平成27年3月には工事が完了する予定です。
【百周年記念資料館】
百周年記念資料館は、東京海洋大学の前身の一つである東京商船大学が百周年を迎えたことを記念して昭和51年に建築されました。1階は船を動かすための機械・模型、2階は船の航海に必要な機器・装置などを展示しています。
【第1観測台・第2観測台】
1903年(明治36年)6月に建設され、航海天文学の教育・研究用に使用されました。輸入煉瓦を用いた八角形の建物は貴重なものとして、日本建築学会からは保存すべき建物として指定をうけました。また、平成9年には有形登録文化財に指定されていま