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「新着資料紹介」のコーナー 第2回「船の科学館」
ミュージロー
2014/08/15
東京都
三角旗
  • 船の科学館「別館 展示場」(左)と初代南極観測船“宗谷”(右)

    船の科学館「別館 展示場」(左)と初代南極観測船“宗谷”(右)

  • 「別館 展示場」内にある「にっぽんの海」コーナー

    「別館 展示場」内にある「にっぽんの海」コーナー

今回、新着資料としてご紹介するのは、「船の科学館 別館展示場」の新たな展示物として「にっぽんの海」コーナーに仲間入りした、タッチできる「尖閣諸島」模型(縮尺1/10,000)と「沖ノ鳥島」模型(縮尺1/7,000)です。
わが国は小さな島国で、その陸地面積は約38万平方キロメートルしかなく世界で61番目の、狭くて資源の乏しい国と言われてきました。
しかし、平成6年(1994)に発効した「国連海洋法条約」は、基線から12カイリの領海に加え、200カイリまでを排他的経済水域とし、その国に資源開発や漁業の権利を認めることとなりました。
これにより、日本の海の広さは領海と排他的経済水域等を合せて約447万平方キロメートル、世界有数の広い海域を持つ海洋国家となり、そこには豊かな水産資源のみならずレアメタル、メタンハイドレード、ガス等エネルギー資源も豊富に存在することが分かってきました。
これらの豊かな広い海を得ることが出来たのは、起点となる離島があるからこそです。例えば、わが国最東端の地である南鳥島は本州から1,800キロメートルも離れた太平洋に浮かぶ絶海の孤島で広さはわずか1.5平方キロメートルですが、その島から得られる海の面積は43万平方キロメートルにもなります。
このように、わが国にとって重要な離島のなかでも、今注目を集めている2つの島を模型で再現し、しかも「タッチ」できるようにしました。

1.尖閣諸島
 「尖閣諸島」は石垣島の北西約170キロメートルにある群島で魚釣島、南小島、北小島などから成り立っています。現在は無人島ですが、戦前はカツオブシ工場や海鳥のはく製工場が建設され、200人を超える日本人が生活していました。太平洋戦争後は、昭和47年(1972)沖縄返還と共にわが国に返還されましたが、海底に豊富な石油や天然ガスが存することが分かると、台湾と中国が領有権を主張し始めましたが、「尖閣諸島」が歴史的にも国際法上もわが国固有の領土であることに疑う余地はありません。

●尖閣諸島模型(縮尺1/10,000)
 これは、「尖閣諸島」を縮尺1/10,000で再現した模型です。絶海の海に屹立したように存在する「魚釣島」、「南小島」、「北小島」等の尖閣諸島の島の姿を模型で再現しました。しかも、「タッチ」できます。あなたも「尖閣諸島」に触れてみませんか?

2.沖ノ鳥島
 「沖ノ鳥島」は、わが国最南端の島で、東京都の小笠原村に属するサンゴ礁の島々です。東京から1,700キロメートルも離れており、ハワイのホノルルより南に位置しています。現在、満潮時には「東小島」と「北小島」しか水面上に姿を現さないことから、これ以上の浸食を防ぐため消波ブロック、コンクリート製護岸、さらにはチタン製の防護ネットで保護しています。
また「沖ノ鳥島」は周辺排他的経済水域の保全・利用を促進することが必要な特定離島に指定されており、わが国海洋安全保障上の重要拠点でもあります。

●沖ノ鳥島模型(縮尺1/7,000)
 これは、「沖ノ鳥島」を縮尺1/7,000で再現した模型です。楕円形のサンゴ礁に小さく顔を出している「東小島」と「北小島」、そして消波ブロックやコンクリート製護岸等も小さいながら再現されています。これも、「タッチ」することができますので、あなたも「沖ノ鳥島」に触れてみませんか?



船の科学館 別館展示場「にっぽんの海」コーナー
 わが国は、四方を海に囲まれ、むかしから「海に守られて」領土の安全と海洋資源の確保を行ってきました。
しかし、わが国は自国の領土や領海についての理解促進を十分に行っているとは言えず、また子供たちが海について学ぶ場も極めて少ないことが現状です。
船の科学館では、子供たちから大人まで幅広い年齢層の方に「にっぽんの海」を知っていただき、わが国の将来に重要となる海について「海を守る」意識を持っていただけるよう、「にっぽんの海」コーナーを設置し日本の海の範囲や排他的経済水域と呼ばれる海洋資源等の主権が及ぶ範囲などについて、分かりやすく展示・紹介しています。

  • 「にっぽんの海」コーナーの海底地形模型 
    「にっぽんの海」コーナーの海底地形模型 
  • 「沖ノ鳥島」のタッチできる模型
    「沖ノ鳥島」のタッチできる模型
  • 「尖閣諸島」の「魚釣島」のタッチできる模型
    「尖閣諸島」の「魚釣島」のタッチできる模型
  •  「北小島」 「南小島」
     「北小島」 「南小島」
泡
灯台

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