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みなとミュージローブログ

2021年06月11日

「今月の逸品ver.3」vol.13新潟市歴史博物館みなとぴあの「『新潟湊之真景』井上文昌筆 安政6(1859)年」



「今月の逸品ver.3」第13回目は、新潟市歴史博物館みなとぴあの「『新潟湊之真景』井上文昌筆 安政6(1859)年」です。

 幕末の新潟湊に初めて来航した外国船と、その対応をする新潟湊周辺の様子が描かれている錦絵です。版元東鐘軒からの依頼で、当時のにいがた湊で活躍していた絵師 井上文昌が描いたものです。信濃川河口の新潟湊に出入する多数の廻船・川舟と、北方の洋上から黒煙を吐いて来航する西洋式帆船が描かれています。
 制作されたのが安政6(1859)年5月であることから、同年4月に湊の調査のため来航したロシア船とオランダ船を描いたものと思われます。新発田藩・村松藩が陣を敷き御用船を配置する中、交渉に向かう応接舟など、幕末期新潟の緊迫した情勢が描き出されています。
 画面の下の方は、新潟町が詳細に描かれていますが、外国船を見ようと、日和山に向かう物見高い人々の様子も見受けられます。
 右側は信濃川の河口部、新潟湊の様子が描かれています。大型の廻船が川中に停泊し、種々の川舟が荷物を積替え運ぶ「瀬取り」に行き交う様子や、さらに、新潟らしい砂質の地形、水際から砂丘部にかけての様々な植物の描き分けなども見られます。この地元作家ならではの細かい描写は、写真のない幕末期新潟の景観をありありと伝えてくれます。


※本資料は、今年度2月から開催の「にいがた幕末の絵師」展で実物を展示する予定です。


 


 


新潟市歴史博物館みなとぴあの情報はこちら





at 10時49分

2021年05月07日

「今月の逸品ver.3」 vol.12物流博物館の「『東京両国通運会社川蒸気往復盛栄真景之図』野澤定吉画、明治10年代後半」

「今月の逸品ver.3」第12回目は、物流博物館の「『東京両国通運会社川蒸気往復盛栄真景之図』野澤定吉画、明治10年代後半」です。

 蒸気船・通運丸と両国にあったその発着所が描がれた錦絵です。船内は乗客で賑わい、発着所や両国橋の上からも、沢山の人々が隅田川を行きかう通運丸を眺めているようです。

 明治2年(1869)に政府が西洋型風帆船・蒸気船の民間所有を許可すると、全国各地に蒸気船が走るようになりました。通運丸は明治10年(1877)5月1日に内国通運会社(日本通運㈱の前身)が就航させ貨客を輸送した蒸気船で、数ある関東地方の川蒸気船のなかでも代表的なものです。開業時は第1・2号通運丸でのスタートでしたが、10年後の同20年には第30号船まで確認できるほどになっていました。
 両国橋を描いた他の錦絵や引札にも通運丸は登場しており、両国橋を描く際に定番のモチーフとなっていたものと思われます。

 画面右、マル通の旗を掲げた発着所の建物には、「郵便御用蒸汽通運丸発船所」の看板のほか、軒先に「行徳(現・千葉県市川市)揚」「野田揚」「古河揚」「銚子揚」など寄航地の札も掲げられています。通運丸は東京・深川扇橋から江戸川・利根川を通り思川の生井村(現・栃木県小山市)に至る航路で開業し、まもなく航路を利根川上流のみならず、銚子に至る下流域や霞ヶ浦・北浦方面にも拡大しました。
 この錦絵には開業以前の「明治八年」と刷られており、正確な成立年代は不明ですが、寄航地に「笹良橋(現・栃木市)揚」の札も見えるため、渡良瀬川の早川田(現・群馬県館林市)まで航路が延伸した明治14年(1881)11月以降と考えられます。

 外出もままならないこの頃ですが、錦絵を眺めながら蒸気船の旅に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

 ※本資料は企画展等の際に実物を展示し、常設展ではパネルで紹介しております。


 


 


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at 11時53分

2021年04月05日

「今月の逸品 ver.3」 vol.11 みなとオアシス“渚の駅”たてやま(館山市立博物館分館)の「サライ」

「今月の逸品ver.3」第11回目は、みなとオアシス“渚の駅”たてやま(館山市立博物館分館)の「サライ」です。

 当館では房総半島の漁業に関わる資料を多数所蔵しており、このうち2,144点が国の重要有形民俗文化財に指定されています。そのうちの1点「サライ」は、干鰯(ほしか)を作るときに使う道具です。
 鰯(いわし)を干した干鰯は、江戸時代から大量に生産・消費されるようになった肥料です。綿花や藍の栽培のほか、稲作にも効果があり、化学肥料が一般的になる以前は広く使われていました。干鰯を作るためには、地引網漁などで捕った鰯を数日間、砂浜に干しますが、その際、腐らないよう1日に2回ほどひっくり返す作業が必要でした。このとき使った道具がサライで、長い柄の先についたくし状の歯で鰯を寄せ集めます。当館2階常設展示室で展示しているサライは、館山市の北に位置する鋸南町で大正末~昭和初期に製作・使用されていたものです。
 サライは地引網漁の際、浜に落ちた鰯をかき集めるのにも使われました。また、漁師や海女が使う小道具として、歌舞伎に登場することもあります。当館で展示している地引網漁の模型ジオラマや絵馬のなかにも確認できるので、ご来館の際は探してみてください。

 

“渚の駅”たてやま(館山市立博物館分館)の情報はこちら


at 10時50分

2021年03月04日

「今月の逸品 ver.3」 vol.10 山形県酒田海洋センターの「酒田港立体模型」

「今月の逸品ver.3」第10回目は、山形県酒田海洋センターの「酒田港立体模型」です。


 以前からあった模型を平成30年度に現状に合わせて改修したもので、酒田港国際ターミナルや新たにできた風力発電施設、メガソーラーパークなどが改修・追加されています。
 また、これは「地方創生応援税制によるまち・ひと・しごと創生寄附活用事業」を活用したもので、エコ・パワー株式会社様、花王株式会社様、ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社様の3社から寄付をいただき改修しました。


 


  


山形県酒田海洋センターの情報はこちら


at 14時43分

2021年02月04日

「今月の逸品 ver.3」 vol.9 東京海洋大学明治丸海事ミュージアムの「明治丸記念館」

「今月の逸品ver.3」第9回目は、東京海洋大学明治丸海事ミュージアムの「明治丸記念館」です。

 明治丸記念館は、平成28年3月に竣工し、同年7月に公開されました。これは明治丸海事ミュージアム事業の目的である平成23年に始まった「次世代の海事産業を狙う青少年への海事意識啓発活動」、「先端の海事技術講座などセミナーの開催」の一環としてのものです。

 延床面積は約462㎡、館内には明治丸の約140年にわたる活躍と歴史を紹介したパネルや貴重な資料を展示しています。また、視聴覚設備も備え、様々なレイアウトでセミナー室としての使用も可能となっておりますので、展示イベント以外にも地域の小中学校対象の体験教室等でも活用されています。


 

 現在は、東京海洋大学附属図書館越中島分室主催の企画展「船が育んだ江戸~百万都市・江戸を築いた水運~」(4)恵みを開催中(2021年3月30日まで延長)です。大学は3月末まで入構制限期間となっておりますが、百周年資料記念館とともに事前予約による火曜日のみの一般公開を実施しておりますので大学ホームページでご確認の上、お申し込みください。皆様のご来館をお待ちしております。

※明治丸は新型コロナウィルス感染症拡大防止のため、一般公開を中止しております。また一部を修復工事中ですので美しい姿へと化粧直しが終了するまで、しばらくお待ち下さい。
   東京海洋大学 百周年記念資料館と明治丸記念館

 また、越中島キャンパスにある海洋工学部は、旧東京商船大学であり、その前身は1875年(明治8年)に設立された三菱商船学校。140年の歴史があり、キャンパス内に点在する史跡を見学することができます。有形文化財に登録されている一号館や越中島会館、先端科学技術研究センターといった建築物以外にも海に関する様々な出来事に由来する碑やポンプ、シリンダ、錨等をご覧いただくことができますので、散歩がてら日本の近代国家への歩みの一端を担う歴史に触れてみてはいかがでしょうか。
※現在、大学は入構制限期間中です。最新情報は大学ホームページでご確認ください。
    国立大学法人 東京海洋大学

  

東京海洋大学 百周年記念資料館・明治丸記念館の情報はこちら




at 11時45分

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